虚像の教室
一気に周りがざわめきだす。
「なにこのくだらないイタズラー」
などと馬鹿にしているものもいれば、
「これは本当に不味いかもしれない」
と、恐怖に怯えている人もいる。
僕も最初はくだらないイタズラだと思っていたが、そうでないことはすぐに分かった。
何故なら、ドアは閉まっていて開かない。テレビもつかない。窓ガラスを割ろうと、柔道部の部長である、高橋仁志が窓に向かって二メートルちかくはあるであろう巨体を力一杯ぶつける。しかし、窓はビクともしない。
「クソッ!何で開かないんだ!普通なら割れるのに。」
それを見た他のクラスメートも汗をかいてきはじめたようだ。すると、学級委員長である、山口勝君が叫んだ。
「これは、イタズラではない!イタズラなら携帯が圏外になるはずはない。」
そういって、山口君は自分の携帯を皆に見せる。どうやら、本当に全員圏外になっているようだ。
もう一度山口君が発言する。
「どうにかしてこの教室をでないと大変なことになるぞ!皆で力を合わせて出よう。」
その瞬間、山口君の左胸に穴があき、そこから赤黒く、生温かい液体が流れた。
「なにこのくだらないイタズラー」
などと馬鹿にしているものもいれば、
「これは本当に不味いかもしれない」
と、恐怖に怯えている人もいる。
僕も最初はくだらないイタズラだと思っていたが、そうでないことはすぐに分かった。
何故なら、ドアは閉まっていて開かない。テレビもつかない。窓ガラスを割ろうと、柔道部の部長である、高橋仁志が窓に向かって二メートルちかくはあるであろう巨体を力一杯ぶつける。しかし、窓はビクともしない。
「クソッ!何で開かないんだ!普通なら割れるのに。」
それを見た他のクラスメートも汗をかいてきはじめたようだ。すると、学級委員長である、山口勝君が叫んだ。
「これは、イタズラではない!イタズラなら携帯が圏外になるはずはない。」
そういって、山口君は自分の携帯を皆に見せる。どうやら、本当に全員圏外になっているようだ。
もう一度山口君が発言する。
「どうにかしてこの教室をでないと大変なことになるぞ!皆で力を合わせて出よう。」
その瞬間、山口君の左胸に穴があき、そこから赤黒く、生温かい液体が流れた。