フシギな片想い
ドキリと核心をつくようなことを言ってくる。
そんなことないけどと虚勢を張った。私の意地っ張り。
「真央まで巻き込んでゴメンね、迷惑掛けたよね?」
「ホント、迷惑」
ばっさりと言い切る真央に、若干、傷つく。
そりゃそうですよね~と苦笑するしかなかった。「でも」と真央は付け足した。
「意地を張り続けたいっていうなら、気の済むまでここにいればいい」
最後の一言に救われた気がした。
「俺、風呂入ってくるわ」と立ち上がると洋服ケースの中から着替えを取り出して、部屋を出て行った。
やっぱり真央は優しいな。
ひんやりと私を包む冷却シートを貼った頬に手を当てた。絨毯の上で膝を抱え、天井を見上げた。
若草色の丸いペンダントランプが私を照らしていた。
お風呂上がりの真央が、小脇に枕とタオルケットを抱えて戻って来た。
「お兄が用意してくれた」とだけ告げ、絨毯の上に置く。そのまま棚の上に置いてあったファ●リーズを手にし、部屋の奥のベッドに向かって、勢いよく散布した。
突然何を始めたのかと真央の行動を眺めてたら、