フシギな片想い


男の子からあんなこと言われたのって初めてだったから。


仰向けになって、真央と繋いだ右手を蛍光灯にかざしてみた。


男の子と手を繋ぐのって初めての経験だった。


すごく憧れていたのに、寝てる間に経験しちゃうなんて、運がいいのか悪いのか。


掛布団をかけ直すと、布団の中から真央の匂いがした。


真央のベストを着たままだった。


何となく落ち着く匂いに包まれて、私は再び眠りについた。



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