フシギな片想い
風になびく髪を抑えながら、数歩前を歩く玲央をさんの背中を見つめた。
白いシャツが眩しいな。
くるぶし丈の細身のパンツ似合ってる。
玲央さんスタイルいいから。
たまにのスニーカーも新鮮でいいな。
柔らかそうな髪から、また、ほら、右の後頭部の所から、謎の寝癖がぴろんと立ってる。
「美雨ちゃん」
私の名前を呼ぶ声に胸は高鳴る。
玲央さんのことを考えるだけで、好きが溢れてきちゃうんだ。
こんなに近くにいるのに・・・
「泣く程お兄のことが好きなら、当たって砕けてみれば?」
昨日の真央の言葉が頭の中に過る。
告白しても、報われないって解ってる。
解ってるけれど、玲央さんにこの気持ちを伝えられたのなら、私、少し変われるかな?
「美雨ちゃん?大丈夫?気分悪くなった?」
気付いたら、玲央さんが私の肩に手を付き、顔を覗き込んでいた。