フシギな片想い


真央も毎日少しずつ成長してるんだなぁ。


何か、真央のお母さんみたいだな私。


「まぁ、恋愛相談だったらいつでも乗るよ。恋愛においては私の方が先輩だから」


真央の肩に手をポンと乗せ、「自称・恋愛マスター」を気取った表情をしてみた。


真央は呆れた風に溜息を吐き、私の手を払った。


「何が先輩だ。失恋女のくせに」


「うっ・・・」


真央の言葉が突き刺さり、ダメージを受けた。


民家のブロック塀に手を付き、しばしHPを回復させる。


「・・・わりぃ、つい言い過ぎた」


あからさまに落ち込んだ私に、真央がぼそりと呟いた。


「いいんだよ、俺は、焦ってないから。今は時間が必要みたいだし」


「時間が必要?どういう事?」


「・・・こっちの話、美雨は知らなくていい」


知らなくていいって水臭いなぁ。


これまで色々語り合って距離を近づけてきたのに、そこは話してくれないんだ。


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