フシギな片想い
友達、第3者を通して見えるもの
「あ~、やっと終わったぁ~」
芽衣子が机の上に突っ伏して、声を上げた。
両手を前方に伸ばし、足をバタバタさせている。
一番、後ろの席の子がテスト用紙を回収し、教卓に立つ監視役の先生に答案を渡した。
中間テスト終了なり。
英語ヤバイけれど、やっと終わった。
私は自由だと叫びたい。
「スイーツ食べたい。カラオケ行きたい。かわいいワンピ買いたい」
芽衣子は呪文のようにぶつぶつとやりたい事・買いたいものリストを唱えている。
とりあえず、今日は一旦、家に帰ってからまた集合して、芽衣子が家に泊まりにくる約束になっていた。
初めてあの家に友達を呼ぶ。
ステキな家なので、自慢したいのはあるけど、玲央さんを見たらびっくりするかもしれないな。
真央が芽衣子を冷たくあしらわないといいけど・・・と不安もある。
けれど、友達とお泊り会をするのも久しぶりで、楽しみでもある。