心の声
そのころ
真唯の母親は自宅に帰っていた
「ねえ、おとうさん
どう考えても奇蹟よね
だって、お医者さまの
驚いた顔
普通じゃなかったわ」
「うん・・そうだな
真唯の言っていた
ありがとうの法則とやらが
効いたのかなあ」
父親も首をひねった
「そうね、あの子
小さい時から、優しい子で
私達の子供とは思えないわ」
「真唯に何かごほうびを
あげなくっちゃ!
毎日、毎日
ありがとう、ありがとうって
繰り返し言ってたし
100万回言うと奇蹟が
起きるんだって
ずっと信じてたものね」