心の声
「鈴子さん、今日は顔色がいいですね」
おばあちゃんのお友達が言った
(もう、あかんわ・・なんとか
励ましてやらんと)
えっ!信じられない・・
(そうかな・・おばあちゃん
なんだか元気ないと思うけど・・)
あっ!
それは、真唯のつぶやきだった
「鈴子さん、こんなにたくさん
集まってくれる人がいて幸せだね」
恐ろしい顔だった
ご近所の江川さんだった
(ふん!死ぬとわかれば
来るしかないやろ
今日は本当はゲートボールに
行きたかったのに)
真唯は耳をふさいだ
江川さんがおばあちゃんを
嫌っていたのは聞いていた
でも・・ひどすぎる
真唯は江川さんの心の声を
知りたくなかった