恋の神様はどこにいる?

「いっぱい愛して……」

その言葉が合図になって、志貴がキスの雨を降らす。

それは唇だけでは収まりきれなくて。耳に首筋に鎖骨へと舌を這わせながら移動していくと、私の着ているルームウェアの大きなボタンに志貴の手が掛かった。

ビクッと震える身体。

「止めるなら今のうちだぞ。今なら俺も止められる。けど、ここを越えたら……」

「止めなくていいよ。志貴に私の全部を知ってほしい」

「いいんだな? わかった」

私の意志を確認すると、ゆっくりとひとつずつ外されていくボタン。ドキドキしながらその時を待つと、志貴はボタンの外れたルームウェアを左右に開いた。とすぐにショーツも脱がされてしまい、生まれたままの姿が露わになってしまう。

私の身体を見た志貴が、今何を思っているのかが気になって固く目を瞑る。

「小町、目、開けろ。おまえはまだ、俺のこと信用してないみたいだな」

「そんなことっ……」

「思ってないなら怖がるな。安心して俺に任せとけ。な?」

甘く囁かれ耳たぶを甘噛されると、身体の緊張がゆるりと解けていった。

志貴の言葉通り手や指の動きは丁寧で。身体中をゆっくりなぞりながら、隅々まで愛撫していく。

志貴の指と舌の動きに快感が全身を駆け巡り、我慢しきれなかった声が漏れてしまう。途端に隠れていた羞恥心が顔を出し、手で口を押さえた。けれどそれは、志貴にすぐ剥ぎ取られてしまい……。

「声、聞かせろ。じゃないと、小町が気持ちいいのかわかんないだろ」

そんなことをさらっと言ってしまう志貴は、絶対にサドで。

でも志貴の言葉ひとつで感じるままに嬌声を上げてしまう私は、マゾかもしれない。



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