恋の神様はどこにいる?
☆不思議な存在
「なんだ小町。そこまでか? 駆けつけ一杯目は一気って決まってんだろ」
「そんなの無理。それにビールは美味しく飲みたいの。って、一気が悪いっていう意味じゃないですよ」
「わかってるって、小町ちゃん。志貴の言ってることがおかしいんだから、気にすることないよ。あ、小町ちゃん。牛、豚、鶏。苦手なもんはある?」
「全然ないです。お肉、大好物なんで」
「だよな。体型を見れば一目瞭然で……って痛っ!!」
「コラ、志貴!! 女の子に向かって体型の事言うんじゃないよ。小町ちゃん、ごめんね。ホント、空気よめないヤツでさ」
「いいえ、ホントのことですし。気にしないで下さいね」
なんて言って、笑ってみせたけど。
そうだよね、やっぱり一目瞭然だよね。
椅子に腰掛けている自分の姿を見ても、お世辞にもスタイルがいいとは言い難い。
最近は数字を見るのが怖くて、体重計にも乗ってないし。
志貴の言った『何の努力もしないで神頼み?』っていう言葉。あながち間違いじゃなかったんだよね。
あの時はいきなりそんなこと言われたから、『コイツ何様のつもり!?』なんて腹がたったけど、よくよく考えて見れば確かに私、なんの努力もしてない。