☆You☆
「本当は さっき 尚ちゃんの声 聞こえてた」
やっぱり
私 やっぱり 嫌われてる…
「これ 渡したくて 」
そう言って その男の子はポケットから
白い封筒を 私に 差し出した
私は その 白い封筒を
受け取りながら
声にならない声で おそるおそる
「今 読んでいいのかな…」
と 聞いた
その男の子の顔が一瞬にして
真っ赤になったのが 私には 分かった
真っ赤になった男の子の顔を見て
私まで顔や耳が すごく熱くなった
「俺 公園にいるから」
50メートル先の公園を指さして
アルバムの中の
片想いの男の子は その場から
逃げ出すように 公園に 走り去った