☆You☆

教室の廊下


そして 中学2年になった 私たち


また 今年も 悠太と 同じクラスに
なることは なかった



ある日の昼休み


同じクラスの男の子から

「吉見ー 寛貴先輩が呼んでる」

と 声を掛けられた


寛貴先輩って 誰…

私は その人を知らない



少し動揺する私に 昼休みに
一緒に 喋っていたクラスの女の子達が

陸上部の3年生だと言った


一緒に喋っていた友達のひとりは
3年生の先輩と付き合っていて

自分の彼と
その寛貴先輩は 同じクラスだと言った


私の知らない人


私は クラスの男の子でさえ あまり
喋らない




廊下で その 寛貴先輩と言う人は
私を待っていた


戸惑う私は 友達に うながされ椅子を
立ち上がった



そして ゆっくり その先輩がいる
場所に歩いた


私は 寛貴先輩に軽く会釈をして

少し距離を置いて その人の前に立った


寛貴先輩は

背が高くて 私たちより ずっと
大人に見えた


3年生から 呼び出された私を
クラスの同級生は
教室のドアから みんなで
覗き込んでいた


廊下を行き交う生徒たちの目線が
私に刺さる


「吉見さん 好きです
付き合ってください 」



中2の春

悠太以外の男の人から 初めて告白された

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