☆You☆
高校 駅の改札口
悠太の通う 工業高校は
私たちが 通っていた中学から
そう 遠くない場所にある
私は 隣の市の私立の女子高までは
電車で 通っていた
中学の時みたいに
毎日 一緒に 通学することは
できないけど
朝の 「おはよう」 の 電話が
私たちの デートだった
学校の帰りは
いつも 電車で 到着する私を
駅の改札前で 悠太は 待っていてくれた
私は 帰りの電車だけは
車内が 混んでいなくても
空席でも
いつも 手すりを握り ドアの前に
立っている
流れてく景色を ドアのガラス越しに
見ながら
悠太の待つ 駅が近づくまで ずっと