☆You☆
いつものホームの階段
この階段を いつも駆け上がり
あなたのいる改札口へ急いだ
愛しいあなたを追いかけた階段
その一歩 一歩を 必死に
駆け抜けた 高校生の私
駅の改札口は
卒業式を終えて
最後の高校生活を名残惜しむ
卒業証書を抱えた高校生で溢れていた
改札口は とても混んでいて
改札の向こうが 見えない
悠太が どこに いるのか わからない
混みあいの改札を 私は並びながら
ずっと悠太の姿を追った
「尚」
どこかで そう呼ぶ声が聞こえる
改札口の向こうから
悠太が 私に 大きく手を振っていた
私が 悠太を見失っても
私が 悠太をみつけられなくても
いつも あなたは 私を
先にみつけてくれる
私が迷子になっても
尚 あなたは いつも私の名前を呼んで
私をあなたのもとへ 引き寄せてくれた