゚+キセキ+゜
新3年は何か早く
行かなきゃダメだった
んだよな…

それはもう完ぺき無理
だけど

「なぁ」

ん?今誰かに呼び止められた?
あたし時間ないのにー!!

『何ッ!?』

あたしは後ろを振り向いた
そこにはあたしの肩ぐらいに顔がある男子

「春ヶ谷中学ってどこ?」

春ヶ谷…?ってうちの中学じゃんか

あッ、よく見ると名札に
新入生特別の花がついてる
あー…道わかんないんだ
あたしは1人で
こんな事を考えていたら

「早く教えてくんねぇ?」

ん?生意気すぎない?
先輩だよ?
とりあえず答えなきゃ

『この道真っ直ぐ行って
その横断歩道渡って
右に真っ直ぐ行ったら
着くよ』

「どーも。あんたも遅れないようにね」

意地悪そうに笑って
走っていった

─ドクン─……
あたしの鼓動が一つ
大きくはねた


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