やり残しノート ~私の存在~
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桜色
窓からの景色がピンク色へと染まった。
私の名前は神崎真央。
今日で高校二年生...のはずだ。
楽し気に登校している女子高生を見つめて、ため息をついた。
ベッドの中から覗いた景色はいつも同じで、退屈してしまう。
この間までのリハビリのおかげでなんとか歩いていける。
5歳のときからがんで入院生活を続けてきた私は、とうとう足まで麻痺してきたのだ。
3ヶ月ぶりに動いた私の足は自慢になったようだ。
「真央!」
明るい声が冷たい病室を明るくする。
看護士さんに車椅子で連れられた彼は、目に白いガーゼをして、笑顔で笑っている。
彼の名前は、本田龍太。同い年。かなり前に事故で失明して、昨日、手術を終えたばかり。
「龍太、おはよう。」
なんとなく私は暗いままだった。
私の名前は神崎真央。
今日で高校二年生...のはずだ。
楽し気に登校している女子高生を見つめて、ため息をついた。
ベッドの中から覗いた景色はいつも同じで、退屈してしまう。
この間までのリハビリのおかげでなんとか歩いていける。
5歳のときからがんで入院生活を続けてきた私は、とうとう足まで麻痺してきたのだ。
3ヶ月ぶりに動いた私の足は自慢になったようだ。
「真央!」
明るい声が冷たい病室を明るくする。
看護士さんに車椅子で連れられた彼は、目に白いガーゼをして、笑顔で笑っている。
彼の名前は、本田龍太。同い年。かなり前に事故で失明して、昨日、手術を終えたばかり。
「龍太、おはよう。」
なんとなく私は暗いままだった。