マリーゴールド【短編】
「ユズ!また明日ねー!!」
「うん。また明日!」
学校を出て友達とわかれると私の足は近くのスーパーへ向かう。
「今日の夕飯何にしよう。」
鼻歌まじりにスーパーの出入り口にある籠をとるが、
「今日はオムライス。」
後ろからにょきっと手が伸ばされ籠を取られる。
「ほぇ?あ、いつの間に。」
籠を持った手の持ち主は家が隣で腐れ縁の“星川アズサ"
「俺、校門の所にいたのに友達とすたすた歩いて行ったのユズでしょ。」
私の頭上に顎をのせ両腕は私の肩にぶらーんと乗っかっている。
はっきり言って重い。
しかも、ここは店の入口だ。
おば様たちが「あら、若いわね♪」なんて微笑みながら横を通り過ぎていく。