しわくちゃになったら、会いに行きます。2


 あぁ、相変わらずドンくさいなぁ、あたし。


 もう少し何とかしなくちゃ。


 お兄ちゃんがお見送りのために着いてくる。




 「気をつけろよ」




 うん、と頷いてあたしは玄関の扉に手をかける。


 彰太くんは、待ち合わせ場所のあの公園で待ってる。


 あたしはお兄ちゃんに手を振って、天気のいい初夏の世界に飛び出した。




 「いってきます!」


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