しわくちゃになったら、会いに行きます。2



 「ごめん、なんでもないよ」




 「さっきからずっとだよ? どうしたの?」




 俺は、そんな彼女を幸せに出来るのだろうか。


 生きているわけじゃない。


 でも、死んでもいない。


 宙ぶらりんな魂、空っぽの身体。


 彼女を不幸にしてしまうのではないだろうか。




 「ん、大丈夫」




 でも、せめて今だけは、このままで居させてくれないか、神様。


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