しわくちゃになったら、会いに行きます。2
冷めているはずのコーヒーをふぅふぅと冷まして飲み干したお兄ちゃん。
なんだか、様子がヘン。
お姉ちゃんも気が付いたみたいで、訝しげに眉根を寄せた。
「何か隠し事、してるでしょ」
「ぅえ!? いや、別に、そういうわけじゃない……
って言っても信じねえよな」
弁護士の卵のお姉ちゃんには、嘘が簡単にバレちゃう。
といっても、お兄ちゃんは嘘をつくのが下手だから、あたしにも分かるけど。
観念したのか、お兄ちゃんはため息を一つ零して、あたしたちに向き直った。