扉の向こうのパラダイス
「もう10年くらい前からかな。
抱きしめたり、キスする時はちゃんと勃つんだよね」

「ふんふん、それで」

アケミは鼻息を荒くして、ぐいっと身を乗り出す。

「で、愛撫するじゃない」

「アイブ!」

「だから、でかい声出すなって」

「だって、シュウジの口からアイブなんて言葉を聞くとは、思ってもみなかったから」

「馬鹿にしてんの?話すのやめるぞ」

「うそうそ、怒らないの。シュウジだってアイブの一つや二つするよね」

「当たり前だろう。
一つや二つじゃねーよ。三つしたから子供が3人できたんじゃねーか」

「あはは。アイブだけで子供ができるのなら、今頃あたし50人は子供いるよ」

「おめーな。自慢できるのか、そんなこと」

自由奔放なアケミらしい。

50人と経験があるのか・・・俺なんか40才にしてたったの5人だ。




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