扉の向こうのパラダイス

「それでアイブはどうしたの、終わった？」

「いや、まだ愛撫の途中。
そう愛撫すると、当然女性は気持ち良くなるわな」

「うん、なるなる。
あたしは特に乳首をつねられると感じちゃう」

俺はまた、軽く咳き込む。

「おい！アケミの話はいいって。
だから乳首をつねるとだな、あ、違った、なんだっけ？」

「ふふふ、ア・イ・ブ」

「そうだ愛撫だ。
どんどん女性は気持ち良くなって、どんどん声が出てくるだろう？」

「うん」
と言いながら、アケミはオンザロックの焼酎を一気に飲み干して「お代わり」と叫ぶ。


「女性が気持ち良くなるのと反対に、俺は萎えていくんだな」


「どうしてよ」


「だからそれが分からない。なんか馬鹿馬鹿しくなってしまうような」


「アイブが？」


「そう、愛撫が」