愛情の鎖
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その日は朝から雨がしとしと降っていた。
どんよりとした曇り空に、今にも本降りになりそうな湿った空気。
なぜかここ数日私はずっと気分が晴れなかった。
別に特に変わったことは何もない。コウさんとのことも宗一郎さんにバレずに上手くやっていると思う。
なのに、感じるこの不安。
どうしてか、胸の奥がざわざわと落ち着かないのだ。まるで胸騒ぎのように。
ただ、少し違和感を感じていたのは宗一郎さんが前より確実にうちにあまり帰って来なくなったと言うこと。
それが嬉しい反面、なぜかとても怖かった。
静かすぎる宗一郎さんの態度。
前まであんなに私に執着していたのが嘘みたいに、今は私に感心が薄れてる。