愛情の鎖

家に帰ると父も母も菜々も、私を笑顔で出迎えてくれた。

私を見るやいなや「お姉ちゃ〜ん!」と言って抱きついてきた菜々に満面の笑みがこぼれ落ちる。


「お帰り、梨央」

「お帰りなさい、梨央」


母が涙ぐみ私を見る。

そんな母の隣で肩を抱き寄せる父も目元がうっすらと赤くいなっている。

ああ、やっぱり嬉しい。嬉しすぎる出迎えにどうしても私の涙腺も緩んでしまう。

さっきあんなに泣かないとコウさんの胸の中で誓ったはずなのに、皆の顔を見た瞬間そんな決意は嬉し涙と共に流れ落ちてしまうんだ。


「っ、ただいま…」


やっと帰ってこれた。

私の大好きな場所。

かけがえのない大切な家族。


「会いたかっ……」


ずっと会いたかった。

皆に会いたかった。

会いたくてたまらなかったんだ。


こうしてずっと…


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