愛情の鎖
宗一郎さんの好みはやっぱりいまいち分からない…
そしてラーメンを食べ終える頃にはすっかり私は酔っ払い気分。普段飲み慣れない日本酒のせいか顔は赤く、体の体温は異様に熱く上がっていた。
「隣に来なさい」
するとそんな私を見て楽しむかのようにそう言った宗一郎さん。
私の肩をグイッと抱き寄せると、いやらしいほどギラリとした視線で私の体を付き刺してくる。
「相当出来上がったようだね」
「………」
ふんわりと体がふらつくものの、意識はまだはっきりとしている、と思う。
だから分かるのだ。彼がこの後どいう行動に移そうとするのかを…
「その緩んだ表情……たまらんね」
「宗……」
目の前が暗く陰り、宗一郎さんの欲情した瞳が近付いてくる。ゴツゴツとした指が私の顎を掴み、そのまま覆いかぶさるように唇を重ねられた瞬間、
ぎゅっと目をつむる。
いやらしく動く宗一郎さんの口付け。そんな感触に私の気持ちは次第に冷めたものに変わっていく。
「せっかくだ。私がもっと飲ませてやろう」
「えっ…あ……」
テーブルのお酒を一口口の中に含むとそのまま口移しで日本酒を注ぎ混んでくる。
一瞬で口の中に生暖かい液体が注ぎこまれ、私はたまらず宗一郎さんの腕をぎゅっと握る。