愛情の鎖
彼と結婚してもうすぐ3年。
私がこの部屋に越してきて同じく3年。
「ほら、もっと口を開けてごらん?」
「ん……」
毎朝お決まりのように私を求め始める宗一郎さんの唇。
そして吐息。
口内を奥深くなぞる舌先の感触にもう最近は鳥肌さえ立たなくなった。
「相変わらず梨央の口の中は温かいね」
「っ……」
彼の指先が背中から腰にそって私の体のラインをなぞっていく。
そのまま服の上からブラジャーのホックを外されて、当たり前のように素肌の中にごつごつとした彼の手が滑り込んできた。
「梨央、朝からこんなに火照ってる。もう、感じてるの?」
彼の息づかいが次第に荒くなっていくのが分かる。私はいつものように頷くと自分の感情をシャットアウトした。
もうこうなったら彼を止める術なんてない。
止めてはいけない。
だから私は彼の愛撫を素直に受け入れて、今度は自分からキスをした。