下町退魔師の日常
「えっ・・・?」
久遠くんが、後ろからあたしを包み込んでいる。
なっ・・・何?
「ち、ちょっと久遠くん、魔物出てくるってば」
「マツコ、本当にお前は」
耳元に久遠くんの息がかかる、その位の距離で聞こえる声。
目の前で、祠の扉がギシギシと軋む音がする。
「久遠くん!」
そんなにギュッてされたら、振り向く事も出来ないじゃない!
つかマジで出てくるってば!
「俺、やっぱりお前が・・・」
「離して!!」
あたしが無理やり久遠くんを突き飛ばすと同時に、祠の扉が勢い良く開いた。
いや突き飛ばすって言うか、半ば背負い投げみたいな形になっちゃったけど・・・謝ってる暇なんてない。
あたしは短刀を構えると、祠に向かって走り出す。
「ほんっとにさぁ」
今回の魔物は餓鬼。
なんだけど。
「出て来るタイミングが最悪なのよっ!!」
勢いに任せて、あたしは一気に餓鬼に飛びかかる。
ちょっとは空気読みなさいよ!
あんたのおかげで、久遠くんがさっき何を言ったのか、ぜんっぜん聞こえなかったじゃないのよぉ!
久遠くんが、後ろからあたしを包み込んでいる。
なっ・・・何?
「ち、ちょっと久遠くん、魔物出てくるってば」
「マツコ、本当にお前は」
耳元に久遠くんの息がかかる、その位の距離で聞こえる声。
目の前で、祠の扉がギシギシと軋む音がする。
「久遠くん!」
そんなにギュッてされたら、振り向く事も出来ないじゃない!
つかマジで出てくるってば!
「俺、やっぱりお前が・・・」
「離して!!」
あたしが無理やり久遠くんを突き飛ばすと同時に、祠の扉が勢い良く開いた。
いや突き飛ばすって言うか、半ば背負い投げみたいな形になっちゃったけど・・・謝ってる暇なんてない。
あたしは短刀を構えると、祠に向かって走り出す。
「ほんっとにさぁ」
今回の魔物は餓鬼。
なんだけど。
「出て来るタイミングが最悪なのよっ!!」
勢いに任せて、あたしは一気に餓鬼に飛びかかる。
ちょっとは空気読みなさいよ!
あんたのおかげで、久遠くんがさっき何を言ったのか、ぜんっぜん聞こえなかったじゃないのよぉ!