コノヨノオワリ
桜は話し始めた。
「じつはね、ずっと恵に憧れてたんだ。」
「あたしなんかに!?」
「うん。でも実際の恵はわたしの憧れてた恵とぜんぜん違った。」
「幻滅したでしょ?」
「ううん。実際の恵の方がずっと好き。
わたし、今までずっと恵と友達になりた
いと思ってた。でも、話しかける勇気な
んてわたしにはなかった。そんなとき、
コノヨノオワリ宣言があって、恵と町で
あって、今しかない!って思ったの。」
知らなかった。あたしと友達になりたい
と思ってくれる人がいるなんて…
「ありがとう、桜。もっと早く出会って
いたかった。もっと早く友達になりたか
った。」
あたしは、コノヨノオワリの直前で友達
がいることの良さに気がつけた。
ありがとう、桜
何回言っても足りない位だよ。
コノヨノオワリの瞬間を桜と迎えられて
幸せだよ。