恋のスパイス

ガラスの心



暖かい、いや少し蒸し暑い空気が充満していて汗で前髪がぺったんこになっているのを一生懸命なおす、


一条 彩。(いちじょう あや)

中学三年生



学校の女子トイレは髪や化粧をなおす女子で大行列だ。



「ちょっとどいてくださーい」


あたしの声に微妙に反応して周りの人たちが少しよけてくれた。


全く…女子っていうものは。
誰かいないとトイレにもいけないのか。



そんなことを彩は思いながら女子トイレから出た。







「あっや〜!」





甲高い声が廊下に響いた。

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