恋のスパイス





彩が後ろを向くと西川がだるそうに立っていた。




西川先生ってほんと教師っぽくないよね。


なんて言うんだろ大学生っぽい。




彩がジッと西川を見ていたせいか訝しげな顔した。



「…なんだよ?」



不機嫌そうに言ったので彩は慌てて言った。



「いや…大学生っぽいなぁ…って思って。」



その言葉に答えたのは西川じゃなくて舞歌だった。




「だって大学生だもん。隆ちゃん。」


「え?なんで舞歌が知ってるの?」




大学生だったことにも驚きだが舞歌が知ってることも驚きだった。




その質問に舞歌は有り得ないことを言った。



「だってこの前メールで誕生日と年聞いたんだもん。」




…はい?





彩は耳を疑った。教師と生徒の連絡の交換は禁じられていた。


それなのにまさか西川と舞歌がメル友だなんて彩にとっては信じられない事実だった。




「おい、ばか!それ言うなよ。俺がクビになんだろ…」



…でしょうね。






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