いつか、振り向かせてみせます。
「……やっぱり、ちょっと突っ走りすぎちなったのかなぁ」
気持ちを伝えたことに後悔はしてないし、これからもするつもりなんてないけど。
でも確かに、もう少しお互いを知ってもらってからでも遅くはなかったような気がしなくもない。
あー、失敗しちゃったかなぁ。
「まあ、別に終わった恋のことはどうでもいいじゃん!失恋には新しい恋さ!」
元気づけようとしてくれてるのかわからないけど、西崎が爽やかな笑顔で私に言う。
「ごめん、西崎。確かに新しい恋も大事だけど、私はまだ諦められない!」
「え?マジで言ってんの?」
びっくりし目を丸くする西崎に、私は大きく頷いてみせる。
確かに昨日はフラれちゃったけど、そう簡単には諦められない。好きって気持ちはすぐに消えるものじゃないから。
私のことを知らないというならこれからもっと仲良くなって知ってもらえればいいし、内村先輩は好きな人はいるって言ってたけど彼女がいるとは言ってなかった。
=只今フリーなわけですよ。
このまま引き下がれるわけがないじゃないですか!
「菜々!私、今日の放課後、内村先輩のとこ行くから悪いけど付き合って!」
「はいはーい」