愛を知らない私
「ありがとな、兄貴、親父。
俺、桃香に会いに日本に戻る。
でも、また二人にも会いにこっちに
戻ってくるよ。」
「あぁ、そうだな。
落ち着いたら、桃香ちゃんも一緒に
連れてきなさい。
昔のことを謝りたいんだ。
その時までに、桃香ちゃんをなんとかしろよ?」
「分かってる。
俺が愛せるのは、あいつだけだ。
何がなんでも桃香を振り向かせるよ。」
「その意気だ。
向こうの財閥には婚約は無しにしてくれと、伝えておく。」