神聖魔法団【下】


俺は起こさないように黎奈を抱きあげた。



やっぱり、黎奈痩せたよな・・・。



高校入る前より絶対に痩せた。



色々苦しんでるんだよな。



すやすや眠っている黎奈の寝顔をこれから先もずっと見ていたいと強く思った。



階段を上り、ドアを開ける。




黎奈をベットに静かに降ろす。




涙の跡が頬に残っていた。





久しぶりに泣いてるところを見た。




溜めこんでたんだな。



俺に言えばいいのに。



黎奈のことだから迷惑かけたくないかもしれないけど、こういうときこそかけてほしい。





俺は黎奈の涙の跡を親指で消しながら




しばらく黎奈の寝顔を眺めていた。






コンコンッ




不意にノックの音が聞こえた。



「黎兎いる?」



母さんの声だ。



「いるよ」



「ちょっといい?」




ベットから降り、黎奈に「おやすみ」と呟き部屋から出た。




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