神聖魔法団【下】
「それじゃあ、この合体魔法は最終手段として使う。
ただ、この魔法はあまり使わないこととして考えて欲しい。
この魔法を使わず、カイザーを倒すぐらいの気持ちで挑んでほしい」
雷の言葉に皆の顔も一層引き締まる。
「まぁ、念のためこの魔法を覚えとくか。
俺、覚えるのおせぇから、ちょっと借りるわ」
そう言って一人の世界に入り込んでしまった。
「炎虎、一緒に見よ!」
「ちょっと待って」
瑠雲の止めも聞かず、好き放題にやる2人。
「はぁ~・・・」
溜め息がいつもより深くなっているのは気のせいではないと思う。
「後からこの2人には説明する形で話を進めて行こう」
「そうだね」
話は涯に変わった。
「今までの戦闘状態じゃ簡単にやられてしまうだろう。
だから戦闘態勢を変えようと思う。
ただ、天音と炎虎は変わらず後ろの方で援護兼ね回復にまわってほしい。
瑠雲と風雅は2人ペアになって後衛にまわってくれ。
1人で立ち向かうのは危険すぎるからな。
雷と俺は前衛だ。慎重に相手を攻めて行くぞ。
そして黎奈・・・」
涯が私の方を見る。