神聖魔法団【下】
「お前は好きなように戦ってくれ」
「え?」
特に指示もなく好きに戦えって・・・。
「俺の推測でしかないが、お前はまだ魔力を制御しきってない。
つまり、お前の全力はそんなもんじゃないんだ。
きっと、とてつもない魔力をまだ秘めていると思う。
そしてその魔力はカイザーとの戦いで覚醒されると俺は思う。
そうなったとき、俺たちは何もできない。
だから好きなように戦ってくれ。」
いきなりそんなこと言われても。
どうすればいいの?
「覚醒しきってない?
黎奈はまだ完全じゃないってことか?」
「あぁ。Lichtの魔力がこんなものではないのは魔法使いの孫である俺たちが1番よく知っているはずだ。
1度、闇族・魔族を封印した魔法使い。
かなりの腕の持ち主であり、かなりの魔力の持ち主だ。
魔法の数も数え切れないほどある。
だから黎奈が覚醒した時、とてつもない力を授かるだろう。
そしてこれも俺の推測でしかないが
カイザーを倒せるのは黎奈しかいない」
そんな・・・。
「まじかよ・・・」
黎兎の顔が曇る。
「俺もそう思う」
「俺もそんな気がする」
雷、瑠雲・・・。