神聖魔法団【下】
「涯って結構話すんだな」
私が並び終わると隣に黎兎がきた。
「それ私も思った。
もっとクールな人だと思ってた」
私たちの前では一生懸命50mを走ってる天音の姿がある。
頑張ってるな~。
「俺も~。
あ、次俺たちの番だ。
黎奈に勝つ」
「走りたくない」
黎兎が位置につくが私は動かない。
「早く立てよ」
私の腕をグイグイ引っ張る。
「黎兎いたい~!」
ちぎれるって!
「だったら動け」
私は渋々立ちあがり、位置につく。
涯がスタート台に立つ。
「よーい」
ドンッ!
その音と共に飛び出す。