神聖魔法団【下】
「お、タイム伸びてる!」
「黎奈、黎兎お疲れ~!」
「はぁはぁ・・・」
やっと走り終わった。
50mってこんなにも長かったけ?
「黎奈、大丈夫・・・?」
天音が心配そうに顔を覗き込む。
「う、うん・・・。だい、じょうぶ・・・だよ・・・」
「おばあちゃんかて」
なんか様子がおかしいと思って黎兎を見ると、
お腹を抱えて肩を小刻みに震わせていた。
こんの・・・!
「も・・う、だ、めだ・・・。
あっははは!!
黎奈、マジ最高。ヤバいわ。
笑いとまんねぇ・・・。あはは!」
「笑いすぎ!!」
「だってよ、たった50mだぜ?
なのに、こんなに疲れるとか・・・。
次の1000mがある意味で楽しみだわ」
笑いながら言うもんだから余計に腹が立つ。
って、今、黎兎なんて言った・・・?
『次の1000mがある意味で楽しみだわ』
わ、忘れてた・・・。
次、1000mあるんじゃん!