神聖魔法団【下】
涙をこらえてるのか無理矢理笑っていた。
「あっつ~」
そこに服の襟をパタパタしながら戻ってくる黎兎の姿が見えた。
「あ、おかえり~」
「おーう。
って、なんで天音泣いてんだよ!?」
すかさず天音の傍に駆け寄った。
「どうした?
黎奈に何かされたのか?」
なんでそうなるの!?
何か言おうと口を開きかけたとき、
「黎兎は私のこと・・・好き?」
細く今にも消え入りそうな天音の声が聞こえた。
「え?
急にどうした?」
「ねぇ、好き?
嫌いじゃない?傍に居ても良いの??」
天音の目は真剣で、でもどこか悲しそうで・・・。
それだけ不安だったってことか。
もっと早く気付いてあげれたら良かったな