神聖魔法団【下】
「それだったら俺も同じだ。守るって言ったのに。
何が何でも守るって。そう言ったのに・・ッ・・・・。
結局いつも守られてんのは俺たちだ。情けねぇ」
歯を食いしばっているのが分かった。
「くっそ・・・。あの笑顔を・・・。
あの真っすぐで綺麗な心を・・・守れなかった・・・ッ。
なんで俺は生きてるんだ?なんで・・・生きていなきゃいけない奴がここにいないんだよ・・・!!」
「涯・・・」
「う・・・ッ・・・くっそぉ・・っ」
ただ泣いていた。
唇を噛み締めて泣いていた。
「許さねぇ・・・。アイツだけはぜってぇ許さねぇ・・・!!
殺してやる、ぜってぇ殺してやる!!
黎奈・・・。バカすぎるだろアイツ・・・。
人助けるために真っ先に駆けつけてきてっ・・。
危ねぇことばっかしやがって!!いつもは大目に見てたけど今回ばかりは・・・ッ・・・。
怒ることもできねぇじゃないか・・ッ・・・」
怒りと悲しみで体が震えていた。
目からは大量の涙が・・・。
「帰って、こいよ・・・っ。おめぇが、いない、と・・っ・・。
黎奈ーっ!!!!」
膝から崩れ落ちた。
泣きじゃくっていた。
怒りより悲しみの方が強いのだろう。