神聖魔法団【下】
「あれ、瑠雲は?」
ソファーに座りながら炎虎に聞いた。
「あー、アイツ宿題集める係だから少し遅れるってよ」
「あ、そっか。瑠雲、優等生くんだっけ」
瑠雲は成績優秀で秀才と言われていた。
先生からの信頼も厚く、ことある如く雑用を頼まれている。
断れば良いのに、それをしないのは瑠雲が優しいからであろう。
「それはそうと涯もいなくね?」
「涯なら職員会議だ」
炎虎の問いに雷が答えた。
「あ、用事って職員会議のことだったんだね」
納得したように呟いた天音。
「涯っていつも先生ってこと忘れちゃうよね~。
僕たまに同級生に思っちゃう!」
「いや、それはない」
「うん、私も」
涯を同級生だなんて思ったら自分が惨めに思えてくるよ・・・。
「えぇ~?皆おかしいんじゃない?」
「おめぇがおかしい」