神聖魔法団【下】
思いっきり顔にでてたのか
「風雅、黎兎が困ってるよ」
瑠雲が苦笑い気味にそう教えていた。
「いや、黎兎じゃなく俺も意味がよく理解出来てねぇ」
「んー、きちんと挨拶したいっていうか・・・。
黎奈ちゃんがあんな目にあって悲しんだのは皆同じだと思うけど1番辛かったのは家族である黎兎とお母さんだと僕は思うんだよね。
だから、きちんと挨拶をしたいと思いましてね・・・」
最後が何で敬語なのか分からなかったけど嬉しかった。
「そうかもな。
生まれたときからずっと一緒だったんだもんな」
「私も挨拶に行きたいな」
「天音が行ったら違う挨拶になるよな」
スパーン!
「いってぇな!」
「ごめんね、手が滑っちゃった」
瑠雲の手にいつの間にか握られていた魔法の書。
あれ雷のなのに良いのかな・・・。
「俺も挨拶してみたい。
黎兎どう?」
いきなり話を振られ戸惑ってしまった。