神聖魔法団【下】
気持ち
side黎兎
家に帰り、今日母さんが仕事が休みだったことに気付く。
「あら、おかえり」
「ただいま」
リビングに入るとテレビを見ながらくつろいでる母さんの姿があった。
「早いのね」
「あー、思ったより仕事が片付いたっていうか。
できなくなったというか・・・」
最後の方は声が小さくなってしまった。
「ん?」
「いや、なんでもない」
「そう」
そう言うとまたテレビに集中した。
荷物を一旦自室に持って行き、またリビングに戻る。
楽しそうにテレビを見てる母さんを見て思う。
無理して笑ってるなと。
黎奈がいたときの笑顔と今の笑顔は全然違う。
心から笑っていない。