神聖魔法団【下】


「もうそろそろ離してあげたら?」



笑いながら天音が言う。




「次ペラペラ喋ってみろ。ただじゃおかねぇ」



離すと同時に小声で風雅にそう言っていた。




「まぁまぁ」



ソファーに座りながら雷を宥める。



「ごめんなさい・・」


シュンと小さく縮こまる風雅。



反省はしてるんだと思ったや否や



「実はクッキー焼いたの!
食べてくれるかしら?」




母さんの言葉を聞いた途端、



「食べます!食べたいです!!」




花が咲いたかのような笑顔になった。




絶対、反省してないな・・・。




雷も分かったのか「はぁ」と溜め息を吐いていた。




「もってくるわね」



嬉しそうに笑いながら台所に戻って行った。




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