神聖魔法団【下】
「黎奈ー!!」
炎虎は尚も叫び続けながら黎奈にぶつかっていく。
ぶつかればぶつかるほどダメージも大きい。
スピードが速すぎて追いつけないのだ。
攻撃も全然当たらない。
むしろ攻撃を仕掛けられる。
こんなことを繰り返してたら炎虎もやられてしまう。
「炎虎!」
炎虎を庇う形で涯が2人の間に入る。
「黎奈、いるんだろ!
こんな奴に負けるな!!
お前はそんな弱いやつじゃないだろう!!」
必死に呼びかける。
その声にネックレスが少し反応した。
白くなった。
涯の声が届いていた。
「涯?」
「炎虎、話がある。
こっちにこい」
涯は瞬間魔法を使って黎奈から離れた。