神聖魔法団【下】
「そうだな・・・。
そうだなっ、母さん・・・ッ・・」
「黎奈の強さは私たちが知ってる。
黎奈が負けるわけない。
勝つに決まってる。
そうでしょ?みんな!!」
無理に笑ってるのが見て分かった。
天音も辛いはずなのに笑ってるんだ。
風雅があんな風になっても頑張って笑ってるんだ。
自分を奮い立たせて信じようとしてるんだ。
「黎奈、がんばれ。
俺はここにいるから!!
お前の闇は俺が光に変えるから!!
だから帰って来い!!」
黎奈の手を握り必死に声をかける雷。
「お前に待ってる人がいるんだ!
待ってるからな!!」
涯も声をかける。
「黎奈、もう1度会いたい・・・っ」
これが今言える言葉だった。
これ以上は涙がでそうで話せなかった。