神聖魔法団【下】



「なんで、なんで・・・」




震えが止まらない。




私があの時、きちんとカイザーを倒しておけばこんなことにならなかった。



黎兎たちを危ない目に遭わすことなんかなかった。



私のせいだ・・・。



私の・・・。




私の心に反応したのか真っ白だった世界が少しずつ黒ずみだす。




「ダメです!
自分を責めないでください!
自分をしっかりもってください!」




Lichtがそう叫ぶが私の耳には届かない。




「私の・・・。
私が弱いから・・・。
私が・・・。」





「しっかりしてください!」




バチチチ!!




突然、稲妻が走る。




ゆっくり顔を上げると



「っ!?」



Lichtが泣いていた。



< 540 / 632 >

この作品をシェア

pagetop