神聖魔法団【下】
私が泣いている間、お父さんはずっと私の頭を撫でてくれていた。
ずっとずっとこうしていたかったけど、
私は帰らなくちゃいけない。
寂しい気持ちを振り払い、お父さんから離れる。
そしてきちんとお父さんの顔を見る。
また涙が溢れそうになった。
だけど、必死に堪える。
変わりに笑う。
「ありがとね、お父さん!」
「黎奈、大きくなったな」
お父さんも我慢してるのだろうか。
少しだけ顔が引きつってるように見えた。
「うん!
みんなは元気だから安心してね」
「あぁ。それなら安心したよ」