神聖魔法団【下】
私の視界に入ったのは
黎兎、お母さん、雷、涯、天音の顔だった。
皆、泣いていた。
「れ、な・・・・」
「た、だ・・・い、ま・・・」
声が掠れて上手く話せない。
きっと、ずっと眠っていたからかな?
話したいのに。
「おかえり・・・・。
おかえり!!」
お母さんがガバッと抱き着いてきた。
「おかあ、さ、ん・・・」
「れなああああああ!!」
天音はその場で泣きじゃくり、その隣で目に涙を溜めた黎兎の姿があった。
涯と雷は涙で頬を濡らしていながらも目が合うと優しく微笑んでくれた。
「おかえり、黎奈」
「おせーよ。待ちくたびれた」
「ごめ、ん・・ね・・・。
ら、いと・・。ずっと、手を、握って・・・くれ、て、ありがとう・・」