神聖魔法団【下】
「天音、ちょっといい?」
背中をさすりながら声をかける。
「ん・・?」
「私、話したい」
そう言っただけなのに天音は分かったみたいで私の傍から離れた。
ゆっくり私は立ち上がる。
皆はその姿を何も言わずただ見つめる。
左横に居る炎虎の傍に行き、膝をつく。
「ごめんね。痛かったよね。」
腹部を優しく触る。
「本当にごめんなさい。
炎虎の声が1番聞こえてたよ。
何度も呼んでくれてありがとう。
嬉しかったよ」
手をギュっと握り立ち上がる。
後ろを振り向く。
足は風雅の横を通りすぎ瑠雲の所に行く。
怖くて風雅の元に行けなかった。