神聖魔法団【下】
「どうして皆そんなに私に優しいの・・・?
私、皆に何もやってないよ?
こんなにも優しくしてらもう資格なんてないんだよ?」
「アホか」
雷がズバッとそう言った。
「お前だから優しくするんだよ。
俺たちはお前から色々なものを教わった。
変われたんだよ、黎奈のおかげで。
ここにいる奴らは。
優しくしてもらうのに資格もクソもあるか」
少し怒ってるようにも見えた。
だけど雷なりの気遣いだろう。
黎奈は皆の顔を見る。
「・・・ッ・・・ふぅ・・・っ」
しっかりと見た後、黎兎から離れる。
黎兎もそれに従う。
風雅の元へ歩み寄る。
そして抱き締めた。
「風雅、ありがとう。
私の為に戦ってくれて、ありがとう。
最初は女の子みたいだと思ってたけど、全然そんなことなかったね。
強くて格好良くて本当男らしいよ。
ありがとう。本当にありがとう。
風雅のこと忘れない。ずっとずっと大好きだよ」